前回、株や投資信託、FXの税金をお得にする「損益通算」、「損失繰越」について記事を書きました。
「損益通算」や「損失繰越」をすることで、時には4万円くらい税金が還付されたことがあります。
具体的にどうやるのか、今回は無料の会計ソフトやよいの白色申告オンライン を使った場合をわかりやすく解説。
私は、ブログの経費(家賃や光熱費)を白色申告することで節税しています。
詳しくはこちらの記事へ。
白色申告とは。会社員でも家賃などを経費にすることで、副業で節税できる!【税務相談結果】
そのため、無料の会計ソフト「やよいの白色申告オンライン」を使っていますが、白色申告する必要が無い場合は国税庁の確定申告書等作成コーナーで作成できます。
必要書類を準備すれば、30分くらいでできるよ!
確定申告のために準備するもの
確定申告をするためには、所得に関係する各種書類を参照する必要があります。
そこで、まずは以下のものを準備しましょう。
①1月ごろに会社からもらう源泉徴収票
② マイナンバーカード
③ 申告される方名義の預貯金口座番号が分かるもの
④ 特定口座年間取引報告書
⑤ 上場株式配当等の支払通知書
⑥ ふるさと納税の寄付証明書
⑦ その他、年末調整で保険料などの控除をしていなければそれに関する証明書
⑧前年に提出した「確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)」の控え
④と⑤は利用している各証券会社のHPからダウンロードできます。
⑥~⑧は該当者のみです。
私が該当しているので、載せています。
具体的な確定申告の手順
それでは、以下を前提にやよいの白色申告オンライン で確定申告を作成します。
・会社員で副業している(白色申告)
・株式の譲渡損失がある
・株式の配当金を受け取っている
・ふるさと納税をした
・生命保険料控除を利用する
・子供の扶養は無し
・iDeCoの所得控除は年末調整で申告済み
他の申告条件に当てはまっているかたもいると思うので、「やよいの白色申告オンライン」に記載の各設問をよく読んで回答していってください。
まず、白色申告のための「収支内訳書」や「帳簿」を作成します。
詳しい手順は以下の記事へ。
白色申告で使える無料の会計ソフトを比較した結果、最強の「やよいの白色申告オンライン」の使い方を徹底解説
以上の手順で、「やよいの白色申告オンライン」のStep1とStep2が終了します。
続いて、Step3確定申告書の作成です。
「開始」を押し、自分の連絡先電話番号や提出先税務署を記入します。
基本情報を入力した後は、「所得の選択」画面に。
株式投資の収入があるので、以下の設問で「はい」を選択。
次に、会社員の場合は以下の設問で「はい」を選択。
この場合の「兼業」の意味ですが、複数の会社で兼業しているというのではなく、会社の仕事と副業を兼業している、ということです。
続いて、損益通算を利用(申告分離課税)するために以下の設問で「はい」を選択。
続いて、以下の設問で「はい」を選択。
損失しか出ていないので収入なのか?というところですが、損失を申告するためにも「はい」を選択します。
続いて、配当金の申告をするので以下の設問で「はい」を選択。
ご自身の特定口座が「源泉徴収あり」か「源泉徴収なし」か「一般口座」かは証券会社のHPでご確認ください。
株式の譲渡損と配当金の「損益通算」をする場合は、必ず「申告分離課税」を選択してください。
前年に「損失繰越」をしている場合、以下の設問で「はい」を選択。
以上で、「所得の選択」についての回答は終了。
次は「所得の入力」です。
まずは総合課税の所得から。
給与所得について、「源泉徴収票」を見ながら記入していきます。
詳しくはガイドが表示されています。
ここで特に注意すべきは、以下のこと。
iDeCoを年末調整で申告した人は要確認。
間違えると税額がかなり変わります。
続いて、株式等の所得の記入です。
「特定口座年間取引報告書」の以下の部分を見ながら記入します。
あと、下の方に記載されている取引業者の情報です。
上記を記入するとこんな感じ。
続いては、配当金の申告です。
「上場株式配当等の支払通知書」を見ます。
上記のうち、例えば富士興産ぶんは以下の通りです。
特別徴収税額(住民税)については後ほど記載するのでここには含めません。
続いて、前年に損失繰越をしている場合は、前年の確定申告書類の控えを見ます。
前年の金額については、損益通算前の金額ではなく、損益通算後の金額です。
繰越損失がやばい数字で恥ずかしいので隠してます(笑)
続いて、以下の「前年以前から繰り越された損失」ですが、これは青色申告によって繰り越しした損失と思われます。
上記で記載した繰越損失以外にない人は「いいえ」にしましょう。
続いて、所得控除の選択です。
自分が該当する所得控除について申告しましょう。
年末調整で申告したものは「はい」しか選べません。
ここで、源泉徴収票を元に入力した分は反映されているので、二重に記載しないようにしよう。
私は「生命保険料控除」もあるので、申告しました。
保険料控除証明書を見ながら記入します。
記入方法は「やよいの白色申告オンライン」にイラスト付きで解説が載っています。
ふるさと納税は以下で申告します。
寄付金控除額が寄付金-2,000円になっているか確認しましょう。
もし、少なければ寄付上限額を超えて寄付してしまったということです。
続いて、住民税の確認です。
ここで、配当金の住民税支払い分を記入します。
ふるさと納税をしている場合は「住民税の寄附金税額控除を受けますか?」で「はい」を選択しておかないと、税金が還付されません。
続いて、以下の設問ですが、
私は給与所得以外での住民税の納税がないので「給料から天引き」にしました。
副業で儲けまくっていて、会社にそれをばれたくない場合は、「自分で納付」を選択しましょう。
すべて入力を終えると還付額が表示されます。
私の場合は、2021年は3万円少し還付されます。
白色申告で経費を申告したおかげ!
損益通算は4,000円程度しか還付はなかった。
確認事項や注意点
確定申告書類が作成できたら、PDFをダウンロードして内容を確認しましょう。
そして、「損益通算」「損失繰越」する場合は、以下の表がダウンロードできたかチェック。
・申告書B(第一表・第二表)
・申告書第三表(分離課税用)
・株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書(1面.2面)
・申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の繰越用)
無事に記載できていたら、印刷して最寄りの税務署へ郵送しましょう。
税金の還付を受ける場合は、5年前までさかのぼることができ、また、いつでも申告を受け付けてもらえます。
ここで注意点。
「損失繰越」をすると、翌3年間は毎年確定申告をしなければなりません。
その間は株式を売却しなかった年も確定申告が必要になるので、忘れず申告をしよう。
念のため、国税庁の確定申告書作成コーナーでも作成してみましたが、同じ結果になりました!
以上、この記事がお役に立てば嬉しいです♪
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